ペトロフピアノの各モデルが　工場とは打って変わって とてもお洒落な空間に大集合。ガラス張りで天井が高く開放感の溢れるスペースにはクリスタルのシャンデリアがよく映えます。
　当サロンの常設ピアノであるペトロフP194Stormは勿論、ペトロフ150周年を記念して発売されたANT.PETROF275、珍しいものでは155周年記念として発売されたStingrayという 所々に魚のエイの皮を使用したグランドピアノなどもありました。

　また、アプライトピアノのバリエーションはとても豊富で、木の色や木目をはじめ、ボディのライン、質感、脚の形等など、オーソドックスなものからユニークなものまで、見るだけでも十分楽しめるショールームでした。
  
　ギャラリーの中央あたりにはグランドピアノをかたどったバルコニーがあり、空間のモダンさを演出していました。このバルコニーにはアプライトピアノも展示されていましたが、外部のアーティストが個展や展覧会の目的でレンタルすることも可能だそうです。訪問した日はアレナ･シンコヴァというチェコの絵描き作家のガラス絵画展の会期中でした。ガラスに絵が描かれているのですが、不思議な立体感があり、また、透明感と不透明感が交錯する素敵な作品の数々でした。アレナ・シンコヴァの作品はこちらでご覧いただけます。アレナ・シンコヴァ作品

素敵なカフェでした。1階席と2階席があり、一度に40～50名位が着席できるキャパシティ。1階にはカウンター席もあり一人で入店して思いにふけるのも良いかもしれません。
　コーヒーだけでも10種類以上、思っていた以上に本格的なカフェのようです。コーヒー・紅茶・スイーツの他にもビール・ワイン・スピリッツなどのアルコールも用意されていました。コーヒーを淹れてくださった店員さんが「ここは音楽愛好家だけに用意されたスペースではないのですよ」と仰っていました。
　
　カフェメインの営業スタイルで、通常、ランチの提供は日替わりランチ程度なのだそうですが、個人や法人にスペースを貸し出し様々な展覧会やイベントが開催されているそうで、そのような際には食事の提供もするそうです。

　今回、当方の訪問にあわせて、ランチを用意してくださいました。淹れてくださったコーヒーは本当に心から温まる美味しさで、また、サラダやパンはどれも美味しく、中でも熱々のカルツォーネは絶品でした。3種類の味があり、全てにペトロフのロゴマークが焼印されていて、拘りの強さを感じました。

もともと倉庫として使われていた場所を活用してできたというこのホール。500名程度の収容が可能だそうです。訪問した日は、何かの準備があるそうで、テントが張られていました。
　
　用途としてはコンサートは勿論、車の展示会や大規模な会議、過去には、ワイン＆フードフェスティバルが開催され世界各国の珍しいワインが集められたことも有るそうです。また、医学生と薬学生が主体となって開催されたチャリティーコンサートでは、その全収益が脳腫瘍を患う男の子のご家族に寄付されたそうです。地元の中学校の卒業送別会では、卒業生によるダンスや演奏の披露の他、保護者や先生に向けた感謝のスピーチが行われ、感動の渦に包まれたそうです。
　
　ビジネス的な用途からローカルなイベントまで、様々な催しがペトロフ社の温かい雰囲気に包まれてここペトロフホールで開催されているようです。


【チェコ共和国 ペトロフ本社訪問記】
■はじめに
■Museum（博物館）編
■Factory（工場）編
■Gallery（ショールーム・カフェ・ホール）編
■あとがき